
NHK朝ドラ『風、薫る』では、さまざまな英語セリフが登場します
(バーンズ先生が帰ってしまい最近は減ってしまいましたが……)
ドラマを楽しみながら英語を聞き取り、実際に使われる表現や文法を学べるため、リスニングや英語表現の勉強にもおすすめです
第73話では、直美を呼び出した黒川先生が、万作さんの気配を察知した瞬間、あえて英語に切り替えて放った一言が登場しました
The hospital is most likely delaying her punishment to avoid admitting fault.
(病院の非を認めぬため、処分を保留しているだけだ)
一見すると難しそうな英文ですが、
- most likely
- delay
- punishment
- avoid ~ing
- admit fault
といった、日常英会話やビジネス英語でも役立つ重要表現が詰まっています
この記事では、『風、薫る』第73話の英語セリフを題材に、語句の意味や文法、自然な日本語訳、実際に使える例文などを学んでいきます
ドラマで英語を楽しみながら、リスニング力や語彙力アップにもぜひ役立ててください
<黒川先生に呼ばれた直美>
(りんの様子を直美から聞いて)
そうか、休ませないとは、院長も酷なことするね
でも、処分がなくて意外に優しいなって……
君も甘いな
いや、組織というものがわかっていない
[万作さんがやってきて扉を直すふりをする]
The hospital is most likely delaying her punishment to avoid admitting fault.
(病院の非を認めぬため、処分を保留しているだけだ)
Why speak English now?
(どうして英語で?)
黒川先生、やっぱり英語できたんですね、というか話せたんですねぇ
なんとなく、バーンズ先生と直美の英語のやり取りを見てるときの表情や、わざわざ「Passionate Teacher」と言ったリト、なんとなく匂わせはありましたが、やはり、という感じでしたね
そして優しい
The hospital is most likely delaying her punishment to avoid admitting fault.
直訳すると「病院はおそらく、自らの非を認めることを避けるために、彼女への処分を先送りしているのだろう」
ドラマ内では、「病院の非を認めぬため、処分を保留しているだけだ」という字幕になっていましたね
まず押さえておきたい表現「most likely」
意味は、
- おそらく
- 十中八九
- 可能性が高い
という、話し手の高い確信度を示す副詞句で、英会話でも非常によく使われます
- He will most likely arrive tomorrow.
(彼はおそらく明日到着するでしょう) - It will most likely rain this afternoon.
(今日の午後はたぶん雨が降るでしょう) - She is most likely correct.
(彼女が正しい可能性が高いです) - She is most likely still at the office.
(彼女はおそらくまだオフィスにいる)
どちらも「おそらく」という意味ですが、
- probably=たぶん
- most likely=かなり高い確率で
という違いがあり、「most likely」の方が「probably」よりもやや確信度が高く、「ほぼ間違いなくそうだろう」というニュアンスがあります
今回の黒川先生のセリフだと、万作さんは院長と繋がっているとほぼ確信してるんじゃないかというニュアンスかな
「delay」は動詞で意味は、
- 遅らせる
- 延期する
- 保留する
- 先送りする
「delay」は単純に時間が遅れるだけでなく、「意図的に先送りする」という意味でも使われます
今回のセリフでは「先延ばしにする」というニュアンスで使われていますね
- The company delayed the announcement.
(会社は発表を延期した) - The flight was delayed due to bad weather.
(悪天候のため飛行機が遅れた) - They delayed making a decision.
(彼らは決定を先送りした)
「punishment」は名詞で意味は、
- 罰
- 処罰
- 処分
- The child received punishment for lying.
(その子どもは嘘をついたことで罰を受けた) - The player faced punishment from the league.
(その選手はリーグから処分を受けた)
今回のセリフでは、
delaying her punishment
と現在進行形にもなっていて、「(今まさに)彼女への処分を先送りしている(状態)」という意味ですね
「admit」は動詞で、
- 認める
- 白状する
- 受け入れる
という意味
「fault」は、
- ミス
- 過失
- 責任
- 非
という意味の名詞です
「admit fault」と2語が組み合わさると
admit fault=非を認める
となります
- The company admitted fault.
(会社は非を認めた) - He refused to admit fault.
(彼は自分の非を認めようとしなかった) - Nobody wants to admit fault.
(誰も自分の落ち度を認めたがらない)
似た表現に「admit responsibility(責任を認める)」があります
「admit fault」は、「自分に落ち度があったことを認める」というニュアンスになります
The hospital is most likely delaying her punishment to avoid admitting fault.
この文章の主な構造は、
- S (主語): The hospital (その病院は)
- V (動詞): is delaying (遅らせている、引き延ばしている)
- O (目的語): her punishment (彼女への処罰・処分)
- 副詞句: to avoid admitting fault (過失を認めることを避けるために)
となってますね
「〜を遅らせている」という現在進行形ですね
「病院側が現在まさにそのような意図で引き延ばし工作をしている」というニュアンス
「most likely(おそらく、十中八九)」は文中に挿入して使える副詞句で、話者の確信度の高い推測(可能性の高さ;約80〜90%)を表します
※「most likely」は形容詞の「most likely(最もありそうな)」と混同しやすいので注意。副詞として使う場合は文頭・動詞の前後に置かれます
「delay」は「〜を遅らせる」という他動詞
似た単語に「postpone(意図的に延期する)」がありますが、
- delay:外的要因や意図的な引き延ばしを含む、やや広いニュアンス
- postpone:スケジュールを正式に組み直す延期
と使い分けがされます
今回のセリフでは、病院側の意図的な引き延ばしを示唆するため、delayが使われているのかな
- to avoid (不定詞の副詞用法)
- avoid + doing(動名詞を目的語にとるavoid)
avoid wasting timeなど
「to avoid admitting fault(非を認めることを避けるために)」は、目的を表すto不定詞と、動名詞を目的語にとるavoidが組み合わさった形
「avoid」は目的語に動名詞のみをとる動詞(to不定詞は不可)
- avoid admitting(○)
- avoid to admit(×)
「admit fault(過失・責任を認める)」は「過失・非を認める」という決まり文句
謝罪・責任問題のシーンで頻繁に使われます
ビジネスメールやニュース英語にもそのまま登場する実用フレーズです
- Try to avoid making the same mistake.
(同じ間違いを繰り返さないようにしましょう) - She avoided answering the question.
(彼女はその質問に答えることを避けました)
The hospital is most likely delaying her punishment to avoid admitting fault.
黒川先生の英語セリフは、「病院は、自分たちの非を認めたくないから、彼女への処分をわざと引き延ばしている」という、組織の保身を指摘するなかなかに鋭い一文になっていますね
The hospital is most likely delaying her punishment to avoid admitting fault.
黒川先生のこの英語セリフ、正直、めっちゃ何度も聞き返しました
特に後半が難しかった
- most likelyは弱く速く発音されるため、mostとlikelyが一続きに聞こえます
- delaying herはd音とhが連結し、「ディレイインガー」のように聞こえることがあります
- admitting fault の t は弱くなり、「アドミディング」のように、また fault は l を強く発音せず、「フォルト」よりも「フォート」に近い音になり、全体で「アドミリンフォート」のように聞こえる場合があります
意外と、英語話者じゃない人の英語の方が聞き取りが難しい場合もあるなぁ
あとやはり語彙力が足りないと、たとえ聞き取れていたとしても思い浮かぶ単語がないとわからないので語彙力を増やすことも大事ですね
ドラマで登場した most likely や admit fault は、日常会話やビジネスシーンでも使える便利な表現です
- She will most likely join us later.
(彼女はおそらく後で合流するでしょう) - It will most likely be sunny tomorrow.
(明日はおそらく晴れるでしょう) - He is most likely going to be late.
(彼は十中八九、遅れてくるよ)
- They decided to delay the meeting.
(彼らは会議を延期することにしました) - The train was delayed because of heavy rain.
(大雨のため電車が遅れました)
- He admitted fault and apologized.
(彼は自分の非を認め、謝罪しました) - The company refused to admit fault.
(その会社は非を認めることを拒否しました)
- Try to avoid making the same mistake.
(同じ間違いを繰り返さないようにしましょう) - She avoided answering the question.
(彼女はその質問に答えることを避けました)
A: Why hasn’t the company responded to the complaint yet?
(なぜ会社はまだ苦情に対応していないんですか?)
B: They’re most likely delaying their response to avoid admitting fault.
(おそらく、非を認めるのを避けるために対応を遅らせているんでしょう)
A: That’s frustrating. They should just be honest.
(もどかしいですね。正直に言えばいいのに)
黒川先生が万作さんの気配を察知した直後、突然英語で話し始めたことに対して直美は思わず
Why speak English now?
と尋ねましたが、本来なら
Why are you speaking English now?
となるところを、be動詞と主語を省略した口語的な疑問文になっています
驚きや戸惑いをとっさに口にする際、こうした省略形がよく使われます
この直後、黒川先生は扉を閉め、万作さんに話の内容を聞かれないよう英語を使っていたことが示唆されるのですが
(ただもしかしたら万作さん、実は英語もわかってたりして……)
他にも驚きや疑問の表現として
- Why bother?:なぜわざわざ?
- Why not?:もちろん/なぜだめなの?
など「Why + 動詞の原形」で驚き・疑問を短く表す口語パターンとして覚えておきましょう
今回学んだ表現を使って、英語で3行日記を書いてみよう
I have no plans for this weekend.
I will most likely stay home and watch Amazon Prime or read books.
It’s the best way for me to relax.
今週末は特に予定がありません
十中八九、家にこもってアマプラを見るか本を読むかな
私にとって、これが一番のリラックス法です
最初はノートに書き写すだけでもOK
自分の状況に合わせて単語を入れ替えて、あなただけの3行日記を作ってみよう
短い英文でも、毎日続けることで英語力は少しずつ伸びていきます
- It will most likely rain tomorrow.
(明日はおそらく雨だろう) - I wanted to avoid admitting my mistake.
(私はミスを認めたくなかった) - I want to avoid making the same English mistakes.
(同じ英語の間違いを繰り返さないようにしたいです) - I leave home early to avoid crowded trains.
(満員電車を避けるため、早めに家を出ます)
今回の朝ドラ『風、薫る』73話で登場した黒川先生の英語セリフ、
The hospital is most likely delaying her punishment to avoid admitting fault.
(病院の非を認めぬため、処分を保留しているだけだ)
ニュースやビジネス英語でもよく見かける表現が多く含まれていました
- most likely:おそらく
- delay:延期する、先送りする
- punishment:処分、罰
- admit fault:非を認める
- avoid ~ing:~することを避ける
など、組織の保身を英語で語るこのセリフは、日常会話よりもむしろ仕事の場面で応用しやすい表現でしたね
例えば、企業の不祥事や事故の報道では、
- admit fault:非を認める
- admit responsibility:責任を認める
- deny responsibility:責任を否定する
- launch an investigation:調査を開始する
といった表現がよく使われます
また、delay は「延期する」という意味だけでなく、「意図的に判断や対応を先送りする」というニュアンスで使われることもあります
英語のニュースや新聞を見たりするときに、今回のフレーズを覚えておくと理解しやすくなるかもしれません
また、直美の
Why speak English now?
という一言からは、英語ならではの自然な会話表現も学べます
『風、薫る』は、ストーリーを楽しみながら英語のリスニングや表現も学べます
気になった英語はぜひ繰り返し聞き取り、実際の会話でも使える表現として身につけていきましょう
こうした実践的な言い回しをスムーズに使いこなせるようになりたい方は、ビジネス英語に強いオンライン英会話でアウトプットの練習を重ねるのがおすすめです
ドラマをきっかけに英語に興味を持った方は、英語学習サービスを併用すると、聞き取れなかった表現や文法も効率よく身につけられます
例えば、
- 英会話アプリで毎日少しずつ英語に触れる
- スタディサプリENGLISHで文法やリスニングを体系的に学ぶ
- オンライン英会話で実際に使う練習をする
など、自分に合った方法を取り入れるのがおすすめです
朝ドラで覚えた表現を実際に使ってみることで、「知っている英語」から「使える英語」に!
